高校生の時、シベリア鉄道でヨーロッパまで行くのが夢だった。
新潟からナホトカまで船で行って、ナホトカからウラジオストクに出て、そこからおよそ1週間かけてヨーロッパまで走り抜ける旅ね。
ヨーロッパではトーマスクックの時刻表片手に、ユースホステルに泊まり、ヨーロッパの国々の国境を越えながら白地図を埋めていく旅をする。
そんなイメージ持ってた。
今でも、シベリア鉄道に乗って大陸を横断する夢はあるけど、
なかなか個人旅行で行くにはハードルが高過ぎて、未だ実現していない。
もしかしたら、
東京から青函トンネルを通って、
北海道から宗谷トンネルを通って、樺太から間宮海峡を渡ってシベリア鉄道へ、
さらに、ユーラシア横断してモスクワからスペイン通ってアフリカへ、
モスクワからトルコや中東を通ってシルクロードへ、
シルクロードからマレー半島、インドネシアを通ってオーストラリアへ、
さらに、
樺太からベーリング海峡を渡ってアラスカへ、
北米、中米、南米をアメリカ大陸縦断鉄道でアルゼンチンへ、
南米最南端から南極へ、
そういう線で結ぶルートができるかもしれん。
世界中を旅したい、
そんなことを考えてた高校生だったし、浪人生だったし、大学生だったし、
夢は、どんどん膨らんでいった。
愛読書は世界地図だった。
センター試験の地理は満点やった。
そして、30年の月日が流れてシベリア鉄道の起点ウラジオストク駅に着いた。
ウラジオストク駅に着いたら、
シベリア鉄道が停まってた。
触ってみた。
多分、いつかそのうち乗ることになると思う。
何日もかけてユーラシア大陸横断してヨーロッパへ。
旅の原点がそこにあると思う。
6年前に、旧ソ連のシルクロードを旅した時に寝台夜行列車に乗ったのよ。
言葉も全く通じなかったけれど、
周りの人たちが、とてもフレンドリーに接してくれた。
夜行列車ていいよね。
国籍や民族を越えて一期一会の出会いがある。
車窓がゆっくり移り変わる。
色んな国で夜行列車に乗った。
日本もブルートレインがあって色々乗ったけど、どこでもそこで出会う人たちと夜遅くまで飲んで喋って、仲良くなってた。
去年、久々にブルートレインにも乗ったのよ。
過去の思い出がノスタルジックに蘇るけど、動かない列車は何かが違う。
車窓の移り変わりも無く、新たな人の出入りも無い。
音も無く、振動も無い。
移りゆく景色と人との出会いが無いと旅の面白みは感じられない。
シベリア鉄道を見て、
やっぱり旅の原点は寝台夜行列車だなと確信した。
そして、いつかはシベリア鉄道に乗って、大陸横断の旅に出てみたい。
翌朝、ウラジオストク駅に行ったら、
駅舎より大きなクルーズ船が停泊してた。
クルーズ船で世界一周へ。
鉄道の旅もいいけど、
クルーズ船で世界一周とかもやってみたいよね。
やりたいことや行きたい所が多過ぎて楽しみなんだけど、
実現するには、健康でいて体力も気力も必要だし、
残された時間は分からないけど、
動ける時間は限られているわけだから、
早いとこ行かなくちゃ、
と思う。
ウラジオストクにて