熊本県立中学入試問題がズバリ的中しました!
割りとよくあることなんですけど、
入試前日に再確認としてやった問題が、入試本番で出てくるんですよね。
ズバリ的中!ってやつですね。
今年も入試前日に最後の追い込み授業で取り上げた問題が、バッチリ出ました。
入試前日は、この一年受験勉強を通して気づいたことや、
最後にこの問題をもう一回復習しておこうという内容を押さえます。
ほとんどカンの世界なんですけど。
今年の入試ではですね、
適正検査Ⅰの1番の問題から的中したから、実際入試問題を目にした受験生はテンション上がったことだと思います。
正式名称は、熊本県立中学校入学者選抜試験です。
対象になる学校は、
熊本県立玉名高等学校附属中学校、
熊本県立宇土中学校、
熊本県立八代中学校の三校です。
この三校は、同じ日に入試があって、入試問題も共通です。
例年、志願者が多く、入試の難易度はかなり高めです。
とにかく記述量が多いので、論理的に説明する能力、
統計や資料を読み解く能力、
短時間で問題を解くスキル、
熊本から世界を、世界から熊本を客観的に分析できる能力が求められます。
今年の適正検査1の最初の問題がコレですね。
分かりにくいでしょうから、拡大しますね。
ノルマントン号事件が起こった年代と、
この事件をきっかけに、どのような動きが起こったか、
また近代化を支えた殖産興業とはどんなものか、
そういう出題でした。
そして、前日の追い込み総まとめ授業で取り上げたのがコレ。
ズバリ的中ですね。
入試前日に説明した内容が以下のこんな感じです。
ノルマントン号事件では、イギリスの船長と船員はボートで脱出して無事だったのに、
日本人の乗客25人は全員亡くなってしまいました。
治外法権により、船長はほとんど罪に問われません。
このため日本では、治外法権を撤廃し、日本の法律で外国人を裁判することを望む声が大きくなるわけです。
治外法権とは、外国人が日本の法律に従わなくてもいいという権利です。
同時に知っておくことが、領事裁判権ですね。
領事裁判権とは、外国人が日本の裁判をうけず、自分の国の裁判を受ける権利です。
明治政府は、江戸時代に結ばれた不平等条約を改正しようと努力します。
不平等条約を改正するためには、近代化することが必要になってくるわけです。
その近代化を支えたのが、昨年世界遺産に登録された、
明治日本の産業革命遺産となるわけです。
富岡製糸場を始めとする製糸業、紡績業が輸出産業として栄え、
日清戦争の賠償金で官営の八幡製鉄所が作られ、
近くの筑豊炭田の石炭と、九州に近い中国から輸入した鉄鉱石から鉄鋼の生産が始まります。
三井・三菱・住友などが経営し、財閥へと成長していきます。
明治政府が推し進めたのが殖産興業です。
欧米から機械や技術を取り入れて、近代的な産業を育てる政策ですね。
だから、大牟田や荒尾の三池炭鉱施設もイギリスの機械が導入され、
レンガの建物も、イギリス積みで、現地そのままの技術が生かされているんです。
受験が終わった生徒に、
入試で気づいたことを書かせたら、
やっぱり、分かってる子は分かってる。
みんな合格してほしいな。
毎年ながら、熊本県立の入試問題は、よく研究されていて、いい感じの問題が出題されます。
今年の問題も、こういう問題が出て欲しいなと思ってて、
そういう問題の対策をしていたら、見事出題者と気が合ったという感じです。
出題者の方と、一度サシで飲んでみたいものです。
きっと盛り上がりますよ。
実際、
受験勉強を通して気づいたことが山ほどありますので、
教育委員会とか、荒尾市長とか地方自治体の首長とか、
意見交換する機会があればいいなと思ってます。
そう思っていれば、いつかは熊本県知事やくまモンと話す機会があるかもしれんですし。
どこでどう繋がるか分からんですもんね。
入試問題についても意見があってですね、そういう話しもしたいと思ってますので、
この記事をお読みになった方々の中で、何やら少しでも興味をもたれた方がいましたら、
下記まで連絡をしていただけたらと思っています。
子供達の未来がもっと広がる、熊本がもっと元気になる、
そんな未知なる可能性が、想像を超えて立体的に広がる気がしています。
スクール809 西島英志
0968-66-1444
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